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秘密鍵って何?仮想通貨の保管方法について学ぶ(公開鍵暗号方式)

ハードウェアウォレットTrezorとLedger

2021年03月10日

ウォレット

目 次
仮想通貨の保管方法
・・・秘密鍵とは?
・・・秘密鍵と公開鍵の関係性
ハードウェアウォレット Trezor
ハードウェアウォレット Ledger

こんにちは。

今回は仮想通貨(暗号資産)の保管方法について少しお話したいと思います。

まず、保管方法は大きく分けて2パターン。






仮想通貨の保管方法



(1)取引所に預ける

銀行に預金するのと同じイメージです。



(2)自分で管理する

自宅に金庫を構えて保管するイメージです。



基本的にどちらでもOKですがオススメは後者。



なぜなら中央集権的なシステムから脱却しようという思想がブロックチェーンの根底にあるから。

中央集権的なシステムの場合、 何かあるたびにマージンを取られる、お金の価値も決められてしまう(流通量)、 はたまた経済が不安定な国では口座凍結・出金制限なんてことも考えられます。

これは既存のシステムを批判しているわけではなく、 誰かに管理してもらうのも楽で便利だけど リスクヘッジの手段(選択肢の一つ)として管理者が存在しない資産があっても良いんじゃないの?

という考え方です。

その代わりお金の価値は皆で決めないといけないね、各々が管理しないとね。

こうなるわけです。



「C to C」(ユーザー間取引)だからこそ安い手数料で高速送金が可能。

そこへ取引所を絡めると既存のシステムとの違いがほとんどないため、 なるべくは自分で管理するようにしましょう。



ユーザー自身で管理する場合、さらにいくつかのパターンが存在します。

ウォレット



(1)ハードウェアウォレット

USBスティックのような端末で管理します。

ネットワークから切り離すことができるためセキュリティレベルは最大。

コールドウォレットとも言います。



(2)ペーパーウォレット

ネットワークへ接続するための秘密鍵とアドレスを文字通り紙で保管する方法です。

こちらもコールドウォレットと呼ばれる部類です。

紙なので誤ってゴミに捨てたり、破ってしまうと情報が読み取れなくなってしまう危険性はありますが、 基本的にセキュリティは高いです。



(3)デスクトップウォレット

パソコンにアプリをインストールして利用するタイプです。

ハッキングされない限り情報漏洩の可能性が低いため比較的セキュリティが高いウォレットです。



(4)ウェブウォレット

クラウドアプリで管理する方法です。

アプリの運営元のセキュリティに依存してしまうため若干不安要素有り。

個人的にはあまりオススメできません。



こんな感じでいくつか保管方法が存在しますが、 いまいち違いがわかりませんよね・・・

この違いがわかるようになるためには、 仮想通貨の保管に関する重要なワード「秘密鍵」を少しだけ理解する必要があります。



まず前提としてビットコインは公開鍵暗号とういう暗号方式が採用されています。

これによりセキュアな高速ネットワークを実現しているのですが、 この方式ではブロックチェーン上の資産を出し入れするために秘密鍵というものが必ず必要になります。

これに尽きると言ってもいいぐらいです。

つまり、仮想通貨の保管とは・・・



秘密鍵をどこで管理するのか?



例えば銀行の通帳や印鑑はどこに保管しますか?



信頼できる誰かに預ける?

タンスの中?

それとも金庫の中?



金庫が最も安全で安心できますよね。

さらに隠し部屋があればなお良し、みたいな。



ウォレットもそういう認識です。

秘密鍵を取引所で管理するのか?

パソコン上?

そとも別の端末?



それだけの話です。



何を隠しているのかわからないというのもおかしな話なので、秘密鍵について少しお話します。

なんとなくで良いのでどのようなものなのかは把握しておきましょう。



秘密鍵とは?

秘密鍵

先ほどビットコインは公開鍵暗号という方式を採用していると言いました。

公開鍵暗号は秘密鍵と公開鍵のセットが必ず存在し どちらかが欠けてしまうとデータの認証ができない仕組みです。

秘密鍵はカードの暗証番号のような役割を果たす数十桁の文字列で 公開鍵やビットコインアドレスを生成するための重要な情報になります。



公開鍵

公開鍵は秘密鍵を楕円曲線を利用した暗号化方式「楕円曲線暗号」を通して生成されます。



ビットコインアドレス

ビットコインアドレスは公開鍵を2回ハッシュ関数を通して、さらにチェックサムとBase58フォーマットを行うことで生成されます。

※ハッシュ関数:インプットした値を別の値としてアウトプットする関数です。



つまり秘密鍵は全ての情報の源だということ。

秘密鍵だけは絶対に他人に知られてはいけません。

資産を抜かれてしまう可能性があります。

そして・・・



秘密鍵を紛失した場合、資産は永遠に取り出せなくなります。



暗証番号を忘れたから再発行したいなどは絶対にできないため細心の注意が必要です。



秘密鍵

2013年に7500BTCを保管しているハードディスクを捨てたイギリス在住のハウエルズさんって方はいまだにゴミ山の中から探しているらしいです。

※現在の価値で400億円前後



公開鍵やビットコインアドレスは逆算できない仕組みになっているため他人に公開しても問題ない情報です。



秘密鍵と公開鍵の関係性

AさんからBさんへビットコインを送金するケース。

秘密鍵

BさんからAへ公開鍵を渡します。

秘密鍵

Aさんは受け取った公開鍵を用いてデータを暗号化し、 署名してBさんへビットコインを送金(トランザクション生成)。

秘密鍵

Bさんは秘密鍵を用いて暗号化されたデータを復号。

※復号とは暗号化されたデータを復元すること。



公開鍵がなければ暗号化できずにデータが送れない、 秘密鍵がなければデータを取り出せない。

公開鍵暗号の簡単な仕組みでした。



秘密鍵の保管方法として最もセキュリティが高く安全だとされているのがハードウェアウォレット。





ハードウェアウォレット Trezor

ウォレット

Trezorはユーザーインターフェースを重視しているため 初めての方でも直感的に操作することが可能です。

PINコード、パスフレーズなど二重、三重にセキュリティをかけられるため、 仮に紛失しても資産を抜かれる心配がほとんどありません。

保管できる銘柄も1000種類以上あるためバラバラの資産を一元管理することができますが、 次に紹介するLedgerと比べて若干保管できる銘柄が少ないのがデメリット。

ウォレット

TREZOR 通貨対応表

TREZOR Model Tの価格は24800円と少し高価。



TREZOR紹介用URL 980×200

ハードウェアウォレット Ledger

ウォレット

LedgerはTrezorと比べるとスタイリッシュで一回り小さくポケットに入れても気にならないサイズ感です。

保管できる銘柄数は1200以上とTrezorよりも多い。

Trezorよりも操作が少し難しいのが難点ですが、 セキュリティはTrezor同様に最大レベル。

一度に保管できる数が決まっているため銘柄の入れ替えをする場合はその度にアンインストールやインストールといった作業が発生してしまう 面倒さがあります。

Ledger Nano Sの価格は8990円とTREZORと比べて安価。







私は両方持っていますが、どちらかと言えばTrezorの方が使いやすいです。

保管したかった銘柄がTrezorにあったというのも理由です。

Trezorで保管できない銘柄がLedgerでは保管出来たり(逆も有り)するため、 自分が保管したい銘柄がしっかり対応しているのか確認が必要です。



最後に・・・

TrezorやLedger、どちらにも言えることですが 紛失や破壊してしまったとしてもバックアップフレーズ(英単語の組み合わせ)さえ わかれば他の端末に復元することが可能です。

サポートもしっかりしているのでこれを機に使ってみてはいかがでしょうか。



閲覧ありがとうございました。