...
目 次 |
---|
1.ハッシュ戦争 |
2.ビットコインホワイトペーパーの著作権申請 |
3.Binanceへ再上場の噂 |
BSVは2018年11月18日にBCH(ビットコインキャッシュ)の仕様を巡りハードフォークにより 誕生した通貨で、どちらが本物のビットコインキャッシュなのかを決める ハッシュ戦争 は有名な話ですね。
マイニングとは「特定の条件を満たす値になるまでひたすら計算を繰り返す作業」の事ですが、 ハッシュパワー(ハッシュレート)とは、その計算を1秒間で何回行えるのかを 示す数値になります。
金山で金を掘り当てようとしている人達が多ければ多いほど、 岩を砕く回数が多くなることをイメージして下さい。
そうなると安定して金は採掘されますよね。
ハッシュパワーが大きいという事は、それだけマイニングをしているユーザーがいて、 その通貨が安定して採掘されるという事を意味します。
ハッシュパワーが落ちるとどうなるでしょう?
同じ大きさの2つの金山で片方は100人で採掘し、もう片方は10人で採掘しているとします。 100人で採掘している方が掘り当てる確率は上がりますよね?
これをブロックチェーンに置き換えると・・・
掘り当てやすい方がブロック生成時間が短くなりチェーンが長くなります。 そして、掘り当て難い方のチェーンは短くなります。
意見の対立からどちらが本物の通貨か決めるべく 「チェーンが長いほうが勝ちだ!」 ロジャー・バー率いるBCH-ABCとクレイグ・ライト率いるBSVの戦争勃発です。
チェーンを長くするには、ハッシュパワーが大きい方が有利に働くため お互いにあらゆる方法でパワーを集めようとするわけです。
特にBSV側は過激で「降伏するまで何ヶ月でも徹底的に攻撃を続ける」、 「BCH-ABC側に加担したらBTC(ビットコイン)を暴落させる」なんて もはや脅しのような発言もしています。
このように非中央集権型のBCH-ABCとBSVが 子どものような喧嘩を始めた、さらにはどちらもリプレイプロテクションを実装していないため 自分達の資産が無くなる可能性すらあります。
管理者がいないはずの通貨で私物化するような行動が投資家たちに大きな不安を与え、 市場全体が「俺らヤバイものに投資しているんじゃねえか?こいつらに付き合ってたらヤバイよ・・・」
一斉に撤退して、結果的に市場全体が大暴落を引き起こしてしました。 これがハッシュ戦争の概要です。
結果はBCH-ABCに軍配があがり、BSVがリプレイプロテクションを実装する事で決着して しばらくは落ち着いていたように思えましたが、 そのハッシュ戦争から半年が経過した今、眠っていたBSVに再び大きな動きがありました。
BSV急騰!
出来高も減ってほとんど値動きがなくなっていたBSVが動き出したのです。
何が起こったのでしょう?
勝負に敗れ挙句の果てには詐欺師扱いされていた BSVのリーダーであるクレイグ・ライト氏は、 自分がサトシ・ナカモトである事を証明するために、 アメリカでビットコイン初期開発に関する著作権申請を行ったのです。
もしこれが本当であればBSVが本物だと主張するクレイグ氏の 発言の裏づけになり、今後のBSVに大きな期待が寄せられます。 これによりBSVの上昇率は100%以上を記録しました。
BSVは、 2019年4月に、ハッシュ戦争が原因で 仮想通貨世界最大手「Binance(バイナンス)」から上場廃止宣告を受けています。
廃止の理由はバイナンスで取り扱われる通貨の審査基準を満たさなかった事が原因だと 発表されていますが、CEOのジャオ・チャンポン氏はこのようなツイッターをしています。
審査基準も原因だと思いますが、 おそらくこれだけではなさそうですよね・・・ ジャオ・チャンポン氏は非中央集権型の思想を好み国の規制も嫌がる方ですから、 管理者のような振る舞いをするクレイグ・ライト氏を良く思っていないのでしょう。
まあ、こんな事があって一度バイナンスから追放されているBSVですが、 5月末に「バイナンス再上場!」のニュースが中国で出回ったのが理由で再発射しています。
このニュースはフェイクだと言われていますが一時的に100%近い上昇率を記録しています。
このニュース後、バイナンスからの正式なコメントは出ていませんが、 これだけ嫌っていた人間と 実は仲直りしちゃいましたなんてのはちょっと不自然な気がします。 フェイクニュースで間違いないのではないでしょうか。
この2点が急騰の理由だと思われます。 ニュースの真意はわかりませんが バイナンスの上場廃止以降、他の大手取引所でもBSV廃止の動きがあり、 何も手を打たないのはこれまた不自然でしたからね。
今回の2段階発射で綺麗な上昇チャートを描いていますが、 BSVはまだ触らないほうがいいかもしれません。 今後の展開によっては急落の危険があると思うので注意が必要でしょう。