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こんにちは。 ビットコイン、ようやく動き出したようです。
結果は6月末から3ヶ月の間続いていた三角持合いを下方ブレイクすることで決着となりましたが、 今回は三角持合い後になぜ価格が大きく動くのかをロスカットと空売り(ショート)の仕組み を交えて解説したいと思います。
最後に、個人的な見解になりますが今後の方向性も簡単に分析してみたいと思いますので興味のある方はぜひ 参考にして頂ければと思います。
目 次 |
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価格が大きく動く仕組み |
・・・空売り(ショート) |
・・・ロスカット |
今後の値動き |
・・・出来高推移 |
・・・フィボナッチ・リトレースメント |
・・・200日移動平均線 |
まずは下のチャートをご覧下さい。
はじめに、高値(山になっているポイント)同士を結んだ線をレジスタンスライン、 そして安値(谷になっているポイント)同士を結んだ線をサポートラインと呼ぶのですが、 この2つのラインを延長すると先端でぶつかって三角形になっているのがわかりますよね。 これを三角持合い(三角保ち合い)と言います。
このチャート形状が現れた場合、先端付近で上下どちらかに大きく動く可能性が高い ことを想定しなければいけません。
上下どちらかに動くのは当たり前ですが、 大きく動くというのがポイントです。
なぜ大きく動くのか? その前に空売りとロスカットの仕組みについて知っておく必要があります。
価格が下落すればするほど利益がでるトレード手法。
例えば、ビットコイン1枚の価格が100万円の時に1枚だけ空売りするとします。 「空」というぐらいなので手持ちのビットコインがないのに売るのです。
ないのに売る?どうやって?
売るためのビットコインを取引所から借ります。
借りてすぐに売った場合、100万円の価値があるので100万円が手元に入りますよね。 しかし、取引所から1枚借りているので1枚をどこかで返さないといけませんよね。 借りパクはダメです。いつか返さなければいけません。
返すベストなタイミングは、 価格が大きく下落した時です。
仮に価格が100万円から50万円まで下落した場合、ビットコイン1枚を50万円で買えますよね。 そして、手元には100万円あったので50万円使うと残り50万円は余っちゃいます。
ここでのポイントは、取引所からは100万円借りたのではなく、 1BTC借りただけなので1BTC返せばいいということです。
1BTC返して、かつ50万円余った状態です。その50万円は?
自分の利益になります。
これが基本的な空売りの仕組みです。 株でも為替でも仮想通貨でもなんでもそうですが、 このような仕組みがあるので価格が上がろうが下がろうがどちらでも利益を取ることが可能になります。 大暴落はウハウハなのです。
しかも、一般的に価格が上昇するスピードに比べて下落スピードは3倍早いと言われているので 空売りはコスパが高いのも特徴ですね。
自分が買った方向、売った方向と価格が逆に動いた場合、 損失を最小限に留めるためのトレード手法です。
1枚100万円の時に上昇を期待して1枚買ったとします。 しかし、価格が落ちてしまい90万円になった場合どう考えますか?
ここでの心理状態は大きく2つ。
1.また上昇するかもしれないからもう少しホールドしよう
2.大きな損失になる前に少しの損失で決済しとこう
どちらが正解か?
資金の大きさやその他の条件にもよりますがセオリーとしては 「2.大きな損失になる前に少しの損失で決済しとこう」です。
これをロスカットと言います。
「長期的に資金管理を徹底してドルコスト平均法で買い下がる」なんて計画をしていても 想定以上の下がり方をした場合、損失覚悟で決済しなければいけません。 「想定外=計画が破綻している」ということになるからです。
破綻しているのにまだ上がるかも~下がるかも~なんて考えてるのって 傍からみると変ですよね。 変なんですけど、自分の資金が削られている状況だとなかなかコントロールするのが難しいものです。
当たり前ですが市場は自分の思った通りに動かないことも多々あるので、 違うと思ったらスパッとポジションを切ることが非常に大事です。 切った後に大きく戻して切らなければよかったなんていうのは結果論なので 考えてもあまり意味がありません。 切って「あ~切らなくても良かったじゃん」よりも切らずに「あちゃ~破産した~」の方が 絶対にイヤですよね?(笑)そういうことです。
このようにどのような条件でも絶対に絶対!ロスカットラインは決めておきましょう。
これを踏まえて先ほどのチャートを見てみます。
三角持合いは先端付近で大きく価格が動くということは常識といってもいいぐらい 多くの人が意識している形状です。 意識されているポイントを知ることも重要なことです。
(市場心理)
先端までいかなくても途中で高値が切り下がって、安値が切り上がっているのを察知した時点で多くの人は こう考えます。
「三角持合いに入るのでは?」
「となると、先端付近でブレイクした方向に大きく動くな」
「じゃあ、ロスカットはレジスタンスラインのすぐ上(サポートラインのすぐ下)においておこう」
というふうに考えます。大きく動く事が想定されるので、 もし自分の思った方向へ進めば大きな利益を得ることが可能であり 逆に行かれてもロスカットをすぐ近くにおいてあるので少しの損失で済みます。
市場は「買い」と「売り」の戦いなので最終的に必ずどちらかが勝ちます。 負けた方のラインのすぐそばには大量のロスカットが置かれているので それが一斉に約定してしまいます。
「売り」が負けた場合、売りの決済は「買戻し」なので、 一斉に「買い」に転じて大きな買い圧力が発生し価格が上昇します。
逆に、「買い」が負けた場合、買いの決済は「売り」なので 一斉に「売り」に転じて大きな売り圧力が発生し価格が下落します。
どちらの場合でも敵だった相手を負かすと仲間になってしまい これによって負けた方向に大きく動きます。
※参考)トレードする時の考え方
仮に適当にやっていた場合、上にいくか下にいくかは50%の確率です。 50%の確率で買った場合、10万円の利益を得ることができて50%の確率で負けた場合、 1万円の損失を被ったとします。
このような状況下で10回試行すると
・5×10=50万円(プラス収支)
・5×1=5万円(マイナス収支)
・50-5=45万円(トータル収支)
トータルで勝てる計算になります。
このような理由で今回価格が大きく動いたのですが、 次に気なることは、 どこまで落ちるのか?底なのか? ですよね。
自分的には「底に達したかもうちょっと下がるかも」という感じです。 どちらにせよ現時点では、結構良い下がり方をしたんじゃないかというふうに感じています。 理由としては・・・
※ローソク足1本で状況は変化するのであくまでも9/29時点での話です。
価格が明らかな上昇トレンド、下落トレンドの転換を察知する情報として 出来高というものがあります。
出来高の大きさは取引量の大きさを示しています。
※価格チャートの下に表示されているのが出来高です。
このチャートの「高騰ポイント」をご覧下さい。 棒グラフが他よりも大きいですよね。 それまでの出来高と比べて急に数倍大きな出来高が入っています。 これは上昇トレンド開始時によく見られる現象です。
次に「天井」の出来高をご覧下さい。 「高騰ポイント」以来の大きな出来高が入っていますよね。 これも天井をうった場合によく見られる現象です。
上昇トレンドのの過熱感が最高潮に達し、買いの最終局面「バイイング・クライマックス」 と呼ばれる状態です。
心理的には これまで以上に凄い勢いで価格が上昇するので飛びつきたくなりますが 絶対に飛びついちゃいけないやつです。むしろ、空売り(ショート)するタイミングを見計らう場面です。
もしかしたら飛び乗ってからさらに価格が上がって大きな利益を得られるかもしれませんが、 多分そのうち取り返しのつかない損失を被ることになります・・・
そして、気になるのが今回の大きな下落時の出来高ですが、 「高騰ポイント」と「天井」と同じぐらい出来高が入っているのが確認できます。 ローソク足もこの3ヶ月間で最も大きな大陰線が出現していますよね。
上昇トレンドの時と同じです。 下げ続けて最後にドーン!と大きな下落がやってくると心理的には 売ってしまいたいと考えてしまいますが、 ここは逆に買うポイントを見計らう場面です。
さきほどのバイイングクライマックスと同様に売りにも最終局面「セリング・クライマックス」があります。 中期的なチャートではあまりこの言葉は使いませんが、それに近い状態にあると見ることができます。
スタートとエンドは大きな値幅や出来高が入りやすいというのを考えると 底をついたのでは?と考えることができます。
少し気になるのは、反発が弱いように思えるところです・・・
自分は下落が一旦止まった後はある程度の反発があるのではと 思っていたのですが、目立った反発がまだないんですよね。
あと5~6万(7300~7500ドル付近)下がったらさすがに反発は あると思いますが、この時点でもあっていいような気がします・・・
それがない!もう少し下がるのか?と思っちゃうわけです。
フィボナッチ・リトレースメントを見てみると 意識されるはずの50%を下方ブレイクしています。 自分はここでとりあえず反発があると思っていたのですが、スルーしちゃってます・・・ 通常サポートラインをブレイクするとさらに下へ向かう可能性が高いので、そう考えると次は61.8%まで向かう ことを頭にいれておかなければなりません。
もし上昇トレンドに再突入するとすれば、61.8%ラインは上昇するためには反発必須のポイントになります。 ここを下方ブレイクすると、もしかして2018年のバブルチャート後のダラダラ下げ続けるパターンも 視野に入ってくるので注意が必要です。
今、若干下方ブレイクしてますがまだ明確に下抜けておらず絡み付いている状態ですね。 これを明確に下抜けた後の反発時にこの200SMAがレジスタンスラインになって押し戻された場合、 上昇を否定するような展開になりかねないので注意が必要です。
押し戻されても大きな下落に繋がらずなんとかライン付近で留まっている場合は、 「よいしょー!」という感じで上に戻すこともあるので 下抜け時はどういう動きをするのか様子を見る必要があります。
上に戻したらチャンスです。200SMAの下に落ちない限り買いで入ることができるのではないかと 思っています。
とりあえずこれらの視点から買うポイントは、反発が確認できて その後どういう下がり方をするのかを見てからだと思います。 その反発を一撃で打ち消すような動きがやってくるとまだ底をついていない可能性があるからです。 しかしながら、大きな反発があったあとの押し目はとりあえず直近安値にロスカットをおいて買ってみるのは 悪くない状況にきていると思います。
閲覧ありがとうございました。