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仮想通貨独自の指標、ビットコインのハッシュレートを学ぶ

マイニングとマイナー

2019年12月11日

ビットコイン

目 次
1.ビットコイン、現在の状況
2.ハッシュレートとは?
3.ハッシュレート値の増減の意味
4.ビットコインの価格とハッシュレート

こんにちは、今回はビットコインハッシュレートについて解説したいと思います。 2019年12月11日時点、ビットコインは上昇の勢いが弱まって再び下落するかどうか の瀬戸際まできています。

頑張れるか、ビットコイン。

まずは、ざっと今の状況を見てみたいと思います。




■ 1.ビットコイン、現在の状況

ビットコイン

下落トレンドラインを出入りしながら結局押し戻されて 下落していますが、明確にズドンと落ちずに踏ん張っている状況です。 上抜けた場合にヒゲではなく実体でローソク足が確定してればまだ上昇していた可能性はありましたが、 全てヒゲで戻されています(上がった所で売られているということです)。

そして短期上昇トレンドラインも明確に下抜けてしまったので、 やはり下落する可能性が高いですが、ここもなんとか落ちきれずに踏ん張っている状況。 もう一回このライン上に実体で戻した場合は、上がる可能性があるのでショートは危険です。 しかし、それも難しそうな感じですよね・・・ トレンドラインだけ見ると完全に下落方向です。

日足のオシレーター系指標(MACDなど)ではまだデッドクロスしていないので上昇の可能性はありますが、 デッドクロスしそうな微妙な状況です。 数日中に上へ向かう動きがなければそのまま多分デッドクロスすると思います。

何が言いたいのかと言うと・・・

短期的に上を向いたのでもしかしたら転換するかもという状況でしたが、 分析の仕方によって見方がバラバラになってしまい 方向性が判断できない状況に戻ってしまいました。 このまま何も起きずに時間だけが経過してしまうと下落方向に統一されてしまうので ズドンと一発下にきてもおかしくない状況になると思います。

まだ逆三尊のヘッドを下抜けておらず短期的には明確に下落というわけではありませんが、 少し状況が怪しくなっているのは間違いありません。

※逆三尊については以前の記事を参考にしてください。


取引所
逆三尊

ビットコイン、逆三尊形成。

投資をやるなら知っておくべきチャートパターン「逆三尊」について解説します。

もっと読む

少し前までは短期でロング(買い)できた状況でしたが、 今はあまり手を出さないのが無難です。

ここから注目するのは・・・


・逆三尊を打ち消す動きがあるのか?

※上昇の起点となった逆三尊を帳消しにされるとロング勢は精神的にキツイ。

・打ち消さずにもう一度上へ戻る動きがあるのか?

※一度下抜けたので何かしらのファンダがないとそう簡単に戻れないかもしませんが、 戻せた場合は強い動きになると思います。

・打ち消す動きがあった場合、ヘッドで明らかに上へ向かう反応をするのか?

※反応するとショート勢は責め難くなります。ヘッドで長い下ヒゲをつけてスパンと上へ戻すような動き。

・反応がなければさらなる下落の可能性があるということ

※ロング勢が諦めた可能性があります(ぐったり)。


相場はわからないことの方が多いので、 わかりやすい状況がやってくるまでジッと待ちましょう。 狩りと同じで待つのも大事な要素です。


私は、今はポジションを持たずに次のように攻めようと思っています。

・もし今のトレンドラインを上抜けて上がってきた場合(デッドクロスせずに踏ん張った)、ロングで入ることはせずに、 上で待ち構えてショート。 もしかしたら100万近くまで上がってくるかもしれませんね。

・逆三尊のヘッドを下抜けずに上へ戻す動きが見られた場合は短期的にロング、そして利益確定と同時に ドテンでショート。

・逆三尊のヘッドをズドンと下抜けた場合、落ちた所ではロングせずに反発して上がってきたところをショート。 その後は様子見。

うまくいかないことも多いですが、 いくつかの指標を見ながらタイミングが合えばこんな感じです。 タイミングが合わなければ当然エントリーしません。


少し話が長くなってしまいましたが、今回はこの話がメインではありません!


本題に戻します。いきなりですが、 ビットコインの価格って70万円前後での攻防(意識される)が多いのですがそれはなぜだと思いますか? 下の画像を見ると、よくわかると思います。印をつけたあたりがまさにその価格帯です。

ビットコイン

これには一応、理由があるんです。 これにはハッシュレートが大きく関係していると言われています。


■ 2.ハッシュレートとは?

ビットコインにはマイニングと呼ばれる作業があります。

ビットコインは10分間に一回のペースで、取引データの承認を行う者を選別する計算問題が出されます。 この計算問題を一番早く解いた者が取引の承認者になれるのですが、 この計算を行う作業がマイニングです。

マイニングに成功すると、2019年12月時点では12.5BTC(およそ1,000万円)が報酬として支払われます。

この報酬を貰うために世界中でマイナーと呼ばれる人達がマイニングを行っています。

そして、マイニング作業を行う上で 1秒間当たの計算回数をハッシュレートと呼びます。

ハッシュレート値の増減はビットコイン価格に影響を与えると言われており、 これを把握しておくことで投資をより優位に進めることが可能になります。

ハッシュレートの数値が高いと何を意味するのか?



■ 3.ハッシュレート値の増減の意味

ハッシュレート値が高い、すなわち計算回数が多いということですよね。 マイニングに参加しているユーザー(企業)が多いという図式が成り立ちます。

しかし、このマイニングはノーリスクでやれるものではありません。

お金がかかります。


・マイニングマシンの維持費

機会なので当然メンテナンスや交換が必要になります。

・マイニングマシンの電気代

誰よりも早く計算を解くためには、ハイスペックマシンをフルパワーで稼動させる必要があります。 電気代がかかってしまいます。

・マイニングマシンの冷却費

フルパワーで稼動させるマシンは高熱を帯びます。 PCでもCPUをファンで冷却させますよね。それと同じです。 数十台並べたマシンの熱は凄まじいものになるため、常に冷却し続けておく必要があり、 それに対する冷房代(電気代)がかかります。

※中国や北欧などの寒い地域でのマイニングが盛んです。


このように多くの費用が必要なので、 ビットコインのマイニングには損益分岐点が存在します。

損益分岐点はマシンスペックや季節や国などにも左右されるので 一概にこれとは言えませんがだいたい70~80万円だと言われています。

これを下回るとマイニング業者は利益を出すことができなくなるため、 非常に困るのです。

彼ら(企業)はボランティアや宝くじ感覚でやっているのではなくビジネスとしてやっています。 毎月、従業員の給料も払わなくてはいけません。

価格が低迷するのであれば、企業として撤退もしくは稼動停止は当然ですね。

このような関係性によって、 マイニング参加者が多いということは、 これらの出費を上回る利益を出せる状況(価格上昇中)、もしくは今後見込めると判断している(先行投資)からです。

そして、マイナーが少ないと承認作業が滞ったり、51%アタックのリスクなど ビットコインに対する信頼性が低下します。 すなわち、ビットコイン離れが起きるということです。

ハッシュレートは大事なんです。

このマイナー達の活動状況はハッシュレート値の増減で確認することができます。



■ 4.ビットコインの価格とハッシュレート

ハッシュレート

これは2009年からのハッシュレート値の推移です。

一度大きく減少しましたが(およそ35万円まで大暴落した時です)、常に上昇し続けています。

ハッシュレート

これはここ1年のハッシュレート値の推移です。

ビットコイン

そして、ビットコインの価格チャートです。両者を見比べてみましょう。

35万円まで大暴落した時の詳細を見ると、 価格が一気に下へ突っ込んだのが2018年11月14日です。 その時、ハッシュレート値も下がっていますが、 その前から上昇が止まって若干垂れ気味なのがわかると思います。

暴落よりもハッシュレートが先に落ち始めています。

価格の大底は2018年12月15日につけたおよそ35万円でしたが、 その時のハッシュレート値も同じぐらいで底をつけています。

注目して欲しいのは、ビットコインの価格が少し反発した後、ジリ下げに入ったのとは逆に ハッシュレート値はジリ上げだったということです。

これは、撤退したマイナーが戻ってきて、マイニング作業が活発になり始めていることを意味します。 マイナーは価格がここから上がると思っていたのではないかと推測できますよね。

それで今現在はというと、ハッシュレート値の上昇が一旦止まっているように見えます。 しかも上下に激しく動いて荒れているように見えます。

価格的にも上にいくのか、さらに下に突っ込むのか非常に激しい攻防をしているのが今です。 マイナーにとってはこれ以上、下がると損益分岐点をブレイクするのでまずい状況なのです。 どうしても下に突っ込ませたい勢力があるのでしょうかね・・・

というか・・・ハッシュレート不安定ですし、

ここ崩れると結構まずいかもしれません・・・

たまに、ロング(上目線)が多いと「 ふるい落とし 」によってロングポジションを外させようとする動きがあります。 大多数が上がると思ってロングでポジションを持っている状況では(買っている人達です)、 少し上昇する度に利益確定されてしまい、それは売りになるので、 上がっては売り~上がっては売り~をひたすら繰り返されると価格は上がりませんよね。

それをやめさせるために一回大きく下げてポジションを解消させる。

価格を落としまくって「ビットコインもうだめだ、上がらね~」と思わせたいのです。

矛盾しているように思えますが、価格が下がると思っている人が多ければ多いほど 価格は上がって、上がると思っている人が多いと上がり難いのです。

ここ2年ぐらい70~80万円ぐらいの価格帯でやたらと攻防が起きるのは マイナーに対しても「ふるい落とし」が行われているのではないかと思っています。

今いるマイナーが撤退すれば、新規参入者にとってはビジネスチャンスですからね。 2019年に入って企業の参加が目立ってきたのでそういう動きがあってもおかしくないのかなと思います。

なんか、こういうのを考えるとまだまだ仮想通貨市場は荒いなって思いますけど、 それも面白い要素でもあります。

閲覧ありがとうございました。