目 次 |
---|
エリオット波動理論とは? |
・・・(1)第1波 ※ショートカバー/仕込み |
・・・(2)第2波 ※疑心暗鬼 |
・・・(3)第3波 ※上昇最長波動 |
・・・(4)第4波 ※乱高下波動 |
・・・(5)第5波 ※フェイラー |
・・・(6)a波 |
・・・(7)b波 |
・・・(8)c波 ※下落最長波動 |
ビットコインチャート |
上昇7波動、9波動 |
これから説明する内容は理論値なので、実際の相場ではその通りになるとは限りません。 しかし、価格の波が何回上下したのかだけでも意識しておくと、勝率がグッとアップするのは 間違いないのでぜひ覚えて実践してみてください。
この世の事象には全てリズムが存在します。 エリオット波動理論とは、ラルフ・ネルソン・エリオットという人物が提唱したテクニカル指標で 市場には一定のサイクルが存在して、 1サイクルは上昇5波動、下降3波動で形成されるという理論です。
描画している太線の波動を大波動と定義するならば、 各大波動の中で進んでいる方向(推進波)の波の中にも5波動、調整やリバウンドは3波動というように 細かい波動(中波動)が存在しています。
さらに中波動の中にも小波動があり、常に細かい波動に細分化する事ができます。
相当下落した後に発生して、パッと見ただの反発にしか見えません。
下落の底に達したかどうかわからないという市場心理が働き、 大きな上昇波動にはなりにくく急騰気味に反発するのが大きな特徴です。
大抵の場合、ショートカバーによる反発です。
1波の上昇幅の「38.2%」「50%」「61.8%」の調整が基本的な調整幅となりやすく、 1波の上昇幅を全て打ち消すほどの調整になる場合もあります。
全戻しする可能性がありますが、 1波の底を下抜けることはありません。
1波だと思われる上昇がただの下落途中の反発なのか、本当に1波なのか市場全体が疑心暗鬼になっている状況です。
1波の上昇幅の「161.8%」が基本的な上昇幅となりやすく、2波で1波の底を割らなかった事から上昇トレンド転換したのではないかという 市場心理が働きます。
資金の流入が起こりやすく上昇5波動の中で最も上昇幅が大きくなりやすいのが特徴で、 最も儲ける確率が高い波動です。
3波は上昇波動(推進波)の中で最短にはなりません。
1波の高値を抜けてから買ってもある程度利益を得ることができます。
どの相場においても取らなければいけない波動です。
1波の上昇幅と同じ値か、3波の「38.2%」「61.8%」の調整が入るのが基本になります。
1波で調整幅が小さかった場合、1波の頂点付近まで調整が入る場合もあります。
なぜかというと・・・
2波で調整が少ないということはロングポジションを持った参加者のほとんどが 利益確定をしていないという事を意味しています。
つまり、一斉に利益確定が起こります。
高値圏という事もあり誰かが利益確定をすると大きく下落する前に我先にと利益確定の嵐が巻き起こるのです。
しかしその反面大きな下落が起きた場合、安く買いたいと待っている人もいます。
売りと買いがぶつかり乱高下が発生し方向性が読み難い状況となるのです。
1波と同様の上昇幅か4波の下落幅に対して「161.8%」の上昇幅となりやすいのが特徴です。
気をつけなければいけない点として、必ず第3波の高値を超えるとは限らないということです。
矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、 基本的にチャートは市場心理を反映したもので、 市場がその波動を5波だと認識すれば、例え大3波の高値を超えていなくても第5波になります。
※波動形成失敗のことをフェイラーと言います。
教科書通りにいかないこととはまさにこのことだと思います。
流れを読み、その後の下落の勢いから「あ~あれは第5波だと認識されたんだな」と察する ことができなければ、利益確定のタイミングを見失い大損失に繋がりかねません。
5波の上昇幅に対して「38.2%」「61.8%」の下落幅となりやすく、 4波の底がサポートラインとなりやすいのも特徴の1つです。
パッと見は5波の上昇途中の調整に見えるので、この時点では下落トレンドに転換したと判断するのは非常に難しいです。
a波の下落幅に対して「38.2%」「61.8%」の上昇幅となりやすく、
a波を押し目と判断して買ってくる投資家が一定数いるため、 ダブルトップ気味に前回高値付近まで反発することがあります。
オシレーター系指標でパワーが弱まっていることが確認できた場合、 ロングは非常に危険です。
むしろショートを狙わなければいけません。
b波が5波の頂点を越えれない場合にc波に移行します。
市場心理としては、この時点で下落トレンドに転換したと判断され、 ショートポジションに切り替える参加者が一気に増え、さらにはロングポジションの利益確定も増えるため、 下落波動の中で一番大きな下落になりやすいのが特徴です。
上昇3波とは逆に売りで攻めるのであれば取っておきたい波動です。
※話の中で出てきたパーセンテージは 38.2%や61.8%などの値の他にもいくつかあり、それらの値はフィボナッチ数列から導き出されています。
必ず計算値のポイントで止まるわけではなくどのポイントまでは上昇しそうなのか 下落しそうなのかを予測する1つの目安として捉えなければなりません。
以下のページでフィボナッチ数列に関する値の算出例を記載しています。
これらの特徴を頭に入れて実際のチャートに当てはめてみます。
日足のビットコインチャートです。
実際にエリオット波動を当てはめてみます。
ショートカバーによって第1波が発生しますがこの時点ではまだ底についたかわかりません。
しかしこのショートカバーによって、まだ決済していないショート(売り)勢はこのまま攻めて良いのか考えさせられます。
俺達も決済した方が良いのでは?もしかしたら、 このまま踏み上げられるかもしれない・・・
ロング(買い)勢にとってもショートカバーが入ったことで、ショート勢はここが限界だと感じたのかここが底? と考えます。
お互い疑心暗鬼で上下どちらに攻めるべきか手探りの状況になりますが、 トレンド的にはまだ上昇トレンドに転換したわけではないため、 価格が上がるとショートで攻める人達も一定数います。
再びダラダラ下落しますがショートを撤退した人達のパワーが無くなった分、落としきれずに 前回安値を下方ブレイクできずに反転。
※ここで初めて第2波の底に達したのか?と推測できます(確定ではありません)。
そして・・・
短期間で小さな上昇波動と調整波が形勢されていますよね?
いわるゆ三段上げと呼ばれたりもしますが、これにより 買いの方が強い状況となります。
※これがこの状況で出現した場合、次の押し目は少しだけロング(買い)を入れても良い場面です。
さらにダメ押しの大陽線が出現によって完全に上方向へ決まります。
※この時点で第3波が開始されたと推測。
第3波はエリオット波動の中でも最も伸びる波動なのでようやく強気で買うことができる状況になります。
※押し目は買いという状況です。
稀に価格の上下が小刻みで。どこが1波なのか?3波なのか?わからない時があります。
この場合、上昇波動は7波動、または9波動まで継続するパターンが多いです。
波動を探していて「ん?」と疑問に思ったらこのパターンを疑ってみると良いかもしれません。