|
目 次 |
---|
RSIとは? |
RSIの計算式 |
基本的な使い方 |
RSIを利用したエントリー方法(ダイバージェンス) |
トレンドの強弱を掴む |
オシレーター系の中でも基本的なテクニカル分析指標であるRSIについて説明します。
投資をやっていれば一度は聞いた事がある。
それぐらい有名な指標ですよね。
考案者はアメリカのJ.W.ワイルダー。
価格の上昇幅と下落幅を利用して 相場の過熱感とトレンド発生の有無等を分析することができます。
※RSI:Relative Strength Index(相対力指数)
・A : n日間の上昇幅の合計
・B : n日間の下落幅の合計
※範囲 : 0~100%
「RSIはn日間で上昇の割合がどれぐらいなのかを示していて、 この割合が大きければ大きいほど買われている、小さければ買われていないと見ることができます。」
※nは「14」を使用するのが一般的です。
・RSIの値が70~80%以上を連続推移した後、70~80%を下回ったら売り
・RSIの値が20~30%以下を連続推移した後、20~30%を上回ったら買い
というのが基本的な使い方ですが、実際の相場ではこれだけを目安に売買してもなかなかうまくいかないと思います。
オシレーター系指標では、 例えばレンジ相場で70%以上・30%以下になったら逆張りエントリーで値幅を 取る手法がありますが、はっきり言って非常に難しいです。
対象としている時間軸にもよりますが、 非常にシビアな判断が必要であり迷っている間にヒゲで戻されて結局マイナスなんてことも 珍しくありません。
しかも常にそのレンジ内を推移しているわけではないので、 まず相場の流れを読んでレンジになりそうか判断できていないと、 気づいた頃にエントリーしたら逆方向へ抜けた、都合よく何回もタッチして反転なんてしてくれません。
さらにレンジ内は乱高下で気持ちがぶれやすくなるため、 徹底したメンタルコントロールも必要になります。
つまり、上級者向けの手法なんですよね。
上記の画像もたまたま当てはまるようなポイントを切り取っただけで、 実際は、レジサポラインやローソク足の形など他の要素も加味しなければいけません。
このように無理に難しい手法を取らずとも、もっと安定して勝てる手法があります。
それはトレンドを掴む手法。
トレード回数は減りますが、 うまく掴むことができれば多少エントリーポイントがズレても 高い勝率をあげることが可能です。
トレンドの転換点、またはトレンドが継続しているかを知ることができれば エントリーしてそれに乗るだけです。
うまくトレンドを掴むことができれば大きな値幅を取ることが可能ですし、 チャートに張り付く必要もないため精神的に楽です。
ただトレンドは頻繁に発生するものではないので待つ忍耐力は必要になります。
それではまずトレンドの発生の掴み方について解説したいと思います。
ビットコインの日足チャートです。
上昇トレンド中、 価格の高値を切り上げたにも関わらずRSIの高値が切り下がっているポイントがありますよね?
これは、ダイバージェンスと呼ばれる現象で、トレンド転換を示唆するシグナルとして知られています。
RSIは上昇の割合を数値化したものなので、 値が下がっているということは上昇のパワーが落ちている、 つまりト過熱感が収束傾向にあることを意味しています。
上昇がストップするのであれば、その後は利益確定による下落がやってくることになるため、 売りのチャンスになります。
RSIが70~80%以下へ切り下がっていることもポイントです。
もう一つ見てみましょう。
先ほどとは逆で下落トレンド中、 価格の安値が切り下がっているにも関わらずRSIの安値は切り上がっています。
これもダイバージェンスで、 30%以下だったRSIの値が30%以上に切り上がっていて、上昇パワーが発生しつつあるという 状況です。
シグナル発生後、価格は反発上昇しています。
ダイバージェンス発生後にエントリーすれば必ず勝てるのか?
勝てません。
ダイバージェンス発生後、持ち直して再び元のトレンドへ戻ることもあります。
なので、ダイバージェンス発生即エントリーということではなく、 この時点では相場環境が変わったかも?
もしかしたら反転するかもしれない・・・と疑いを持つ段階です。
そして、他の指標やトレンドラインはどうなっているのか?
テクニカル分析は複数の視点から分析を行い総合的に考えて方向性を予測するものなので、 このシグナルを裏付けるために他の指標を見ることでより信憑性が高くなります。
先ほどのダイバージェンス発生時のチャート見てみると、 レジスタンスラインにちょうど当たっているのがわかると思います。
上昇パワーがこれ以上伸びなかった理由として、このラインが意識されている可能性が 高く、このラインに向かって過熱感が収まった。
このポイントに到達した時点ではまだ上昇中なので逆張りになりますが、 ラインタッチのエントリーはロスカットまでの距離も小さい、 ダイバージェンスも発生、じゃあ売りで攻めてみようと考える事ができるのです。
その他・・・
・MACDデッドクロスでさらにRSIでもダイバージェンス発生
・エリオット波動の上昇5波動目と思われる所でRSIのダイバージェンス発生
・出来高が減少している場面でRSIのダイバージェンス発生
といった感じでパターンはいくつもあります。
ダイバージェンス未発生でもエリオット波動の下落C波と思われる場面でRSIが20%以下までズドンと落ちた、 なんてパターンも有りです。
ようするに自分が自信を持ってエントリーできる裏付けがあるかどうかということが大事なのです。
うまくエントリーできた場合、トレンドを掴んだかをどう見極めるか?
RSIの性質を理解することで判断することができます。
RSIは強いトレンドが発生している時は機能しない性質があります。
機能しないというのは、冒頭でお話した〇〇%で逆張りができないという意味です。
なぜなら強いトレンドが発生している時、RSIの値は一方向に張り付いてしまうからです。
これはRSIの最大値が0~100までしかないため起こってしまう現象なのですが、 例えば上昇トレンドの場合、次のような状態です。
RSIは、べったりと上に張り付いて全く落ちていないですよね。
極論ですが、価格が全く下落せずに一直線で上昇したとします。
RSIは上昇幅の割合を数値化するものなので常に100%になりますよね。
※イメージ
つまり、張り付いているということは非常に強い上昇トレンドが発生していることを意味しているので、 へたに逆張りするとエントリーした方向と逆側に大きく持っていかれる 可能性があるため大変危険なのです。
このような状況で逆張りは絶対にやってはいけません。
※下落トレンド中も同様です。
実際の相場ではあからさまに80%以上を連続推移することはそんなにありませんが、 50~80%付近を行ったり来たりしてなかなか50%以下になりにくいという状況が一番多いかもしれません。
フワフワトレンドにのっているようなイメージです。
この理屈を知っているか知らないかで勝率が大きく変わります。
このようにうまくトレンドにのれたかどうかはRSIが50%を基準にどちらに張り付いているかで判断することができます。
利益確定のタイミングとしては、上昇トレンド中であればダイバージェンス発生で決済しても良いですし、 他の指標を目安に決済しても良いと思います。
当然ですが、張り付かずにトレンドが発生する場合もあります。
その時はRSIに固執せずにスパッと他の指標に切り替えましょう。
※関連記事